業界情報

市場規模

当社が属する免税店業界の市場規模につきましては、訪日外国人観光客数の増加と2014年10月から実施された免税対象品目の拡大により、2019年までは4兆8,135億円(前年比6.5%増)となり、2012年(1.1兆円)以降8年連続対前年増を継続しておりました。
しかしながら、2020年2月に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界的に旅行需要が停滞したことで訪日外国人観光客は大幅に減少しております。
国内免税店数においては、ここ数年で倍増しており、2021年9月30日時点では52,884店舗となっております。

【訪日観光客数の推移及びTax-free免税店数の推移】出典:日本政府観光局(JNTO)、観光庁統計資料より当社作成

【訪日外国人旅行者数の推移】出典:日本政府観光局(JNTO)統計資料より当社作成

成長性及び今後の見通し

日本政府によるビジョン策定

日本政府は、「観光先進国」への新たな国づくりに向けて、2016年3月30日、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長:内閣総理大臣)において、新たな観光ビジョンを策定しました。

この中では、当社に関連する数値目標として、次を掲げています。

2020年 2030年
訪日旅行者数 4,000万人 6,000万人
訪日外国人旅行消費額 8兆円 15兆円
外国人リピーター数 2,400万人 3,600万人

日本政府は、上記目標を達成するために、「3つの視点」と「10の改革」として取りまとめられており、当社に関連する改革として、主に次を掲げています。

No. 主な改革内容
1 ビザの戦略的緩和(中国・フィリピン・ベトナム・インド・ロシアを対象にプロモーションによる認知度向上や受入環境の整備と連携)
2 地方空港のゲートウェイ機能強化とLCC就航促進(首都圏空港の容量拡大、地方空港のLCC・チャーター便の規制緩和、コンセッション空港等における到着時免税店制度の研究・検討)
3 クルーズ船受入の更なる拡充(クルーズ船寄港のお断りゼロ実現、世界に誇る国際クルーズ拠点形成、全国クルーズ活性化会議と連携し寄港地の全国展開に向けたプロモーション)

当社におけるマクロ環境においては、上記を背景として優位な状況となっています。

クルーズの寄港促進

No.3のクルーズ船の受入状況においては、2021年のクルーズ船の我が国港湾への寄港回数は、前年比19.3%増の420回(外国船社0回、日本船社420回)となりました。

港湾別では、第1位:ベラビスタマリーナ82回、第2位:横浜港72回、第3位:神戸港24回となっています。

  • クルーズの寄港回数及び寄港地別の回数

    出典:国土交通省 2021年の訪日クルーズ旅客数とクルーズ船の寄港回数(速報値)

  • 2015年〜2021年 外国船社及び日本船社が運航するクルーズ船の寄港回数
    順位 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
    港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数
    1 博多259 博多328 博多326 博多279 那覇260 ベラビスタ
    マリーナ
    【広島県】
    53 ベラビスタ
    マリーナ
    【広島県】
    82
    2 長崎131 長崎197 長崎267 那覇243 博多229 横浜47 横浜72
    3 横浜125 那覇193 那覇224 長崎220 横浜188 神戸30 神戸24
    4 那覇115 横浜127 横浜178 横浜168 長崎183 宮島・那覇19 宮島18
    5 神戸97 神戸104 石垣132 平良143 石垣148 笠島漁港15
    6 石垣84 石垣95 平良130 神戸136 平良147 笠島漁港16 名古屋14
    7 鹿児島53 平良86 神戸116 ベラビスタ
    マリーナ
    【広島県】
    122 神戸131 博多
    14 大三島13
    8 佐世保36 鹿児島83 鹿児島108 佐世保108 鹿児島106 大三島13 仁尾12
    9 名古屋34 佐世保64 佐世保84 石垣107 ベラビスタ
    マリーナ
    【広島県】
    100 犬島12 大島11
    10 広島32 広島47 八代66 鹿児島100 佐世保79 石垣・長崎10 小大下島10
    その他488 その他693 その他1133 その他1304 その他1295 その他110 その他149
    合計1454 合計2017 合計2764 合計2930 合計2866 合計353 合計420
    注)2021 年の値は、港湾管理者からの聞き取りによる速報値であり、今後、変動する可能性がある。

日本における今後のイベント

*イベント情報確認 ➡
  • https://www.japan.travel/jp/things-to-do/festivals-and-events/
  • Appendix

    訪日外国人旅行消費額

    2019年における訪日外国人旅行消費額は次の通りとなり、前年と比較して6.5%の成長を遂げています。
    費目別に訪日外国人旅行消費額の構成比をみると、買物代が34.7%と最も多く、次いで宿泊費(29.4%)、飲食費(21.6%)の順で多い結果となっています。

    ※ 2021年度の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止されています。(観光庁HPより)



    出典:観光庁統計資料より当社作成

    費目別購入率および購入者単価

    韓国人観光客の購入率においては、菓子類、医薬品、食料品等が上位となっており、購入者単価においては、電気製品、衣類、時計類が上位を占めています。次に中国人観光客の購入率においては、化粧品・香水、菓子類、医薬品が上位となっており、購入者単価においては、宝石類、時計類、化粧品類が上位を占めています。

    ※ 2021年度の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止されています。(観光庁HPより)



    出典:観光庁統計資料より当社作成