業界情報

市場規模

当社が属する免税店業界の市場規模につきましては、訪日外国人観光客数の増加と2014年10月から実施された免税対象品目の拡大により、近年、急成長を遂げております。
具体的には、訪日外国人観光客による消費額は、2015年には3兆7,476億円(前年比 7.8%増)となり、年間で3兆円を2年連続突破しており、このうち買物代は、38.1%を占め、最大の消費項目となっております。
また、国内免税店数もここ数年で倍増しており、2017年4月1日時点では40,532店舗となっております。

【訪日観光客数の推移及びTax-free免税店数の推移】出典:日本政府観光局(JNTO)、観光庁統計資料より当社作成

【訪日外国人旅行者数の推移】出典:日本政府観光局(JNTO)統計資料より当社作成

成長性及び今後の見通し

日本政府によるビジョン策定

日本政府は、「観光先進国」への新たな国づくりに向けて、2016年3月30日、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長:内閣総理大臣)において、新たな観光ビジョンを策定しました。

この中では、当社に関連する数値目標として、次を掲げています。

2020年 2030年
訪日旅行者数 4,000万人 6,000万人
訪日外国人旅行消費額 8兆円 15兆円
外国人リピーター数 2,400万人 3,600万人

日本政府は、上記目標を達成するために、「3つの視点」と「10の改革」として取りまとめられており、当社に関連する改革として、主に次を掲げています。

No. 主な改革内容
1 ビザの戦略的緩和(中国・フィリピン・ベトナム・インド・ロシアを対象にプロモーションによる認知度向上や受入環境の整備と連携)
2 地方空港のゲートウェイ機能強化とLCC就航促進(首都圏空港の容量拡大、地方空港のLCC・チャーター便の規制緩和、コンセッション空港等における到着時免税店制度の研究・検討)
3 クルーズ船受入の更なる拡充(クルーズ船寄港のお断りゼロ実現、世界に誇る国際クルーズ拠点形成、全国クルーズ活性化会議と連携し寄港地の全国展開に向けたプロモーション)

当社におけるマクロ環境においては、上記を背景として優位な状況となっています。

LCCの就航促進

No.2のLCCの就航促進においては、LCCの着陸料軽減に関して、国交省において、2017年2月に開催した「訪日誘客支援の認定等に関する懇談会」で認定基準などを作成し、空港によって「拡大支援型」「継続支援型」「育成支援型」の3つのカテゴリーに区分されています。

このうち、新規就航・増便の支援は、拡大支援型で実施を行い、国管理空港の国際線着陸料は割引率2分の1以上、コンセッション/地方管理空港の国際線着陸料は3分の1の補助、新規就航等の経費支援では、チケットカウンターの設置や使用料、地上支援業務などの経費を3分の1の補助を行なうこととなりました。いずれも最大3年間とする方針となっています。

受入環境の整備では、旅客の受入環境高度化に係る経費の3分の1の補助を実施し、ボーディングブリッジや交通アクセス施設など、出入国容量拡大に資する施設整備に対するもので、これは拡大支援型を優先に3カテゴリーすべてを対象とされています。また、CIQ施設(税関、入国管理、検疫)の整備では、拡大支援型に対し2分の1の補助を行なう方針となりました。

一方、継続支援型・育成支援型では、国管理空港の国際線着陸料割引は現行のインバウンド割を活用。育成支援型に対しては、Wi-Fi整備や多言語化、海外PR、CIQ体制の充実などで航空局や観光庁、JNTOによる伴走支援があてられる予定となっています。

  • (参考)日本の主要4空港(成田、羽田、関西、中部)における国際線(旅客便のみ)の就航会社と便数(1月28日の出発便(成田/羽田/関西)、1月29日の 出発便(中部)をカウント)

  • 成田・羽田空港における航空会社系列別便数

    成田・羽田空港における航空会社系列別便数出典:(株)航空経営研究所 主要空港の国際線就航会社、便数概観

  • 関西空港における航空会社系列別便数

    関西空港における航空会社系列別便数出典:(株)航空経営研究所 主要空港の国際線就航会社、便数概観

  • 中部空港における航空会社系列別便数

    中部空港における航空会社系列別便数出典:(株)航空経営研究所 主要空港の国際線就航会社、便数概観

クルーズの寄港促進

No.3のクルーズ船の受入状況おいては、2016年のクルーズ船の我が国港湾への寄港回数は、前年比38.8%増の2,018回(外国船社1,444回、日本船社574回)となり、過去最高を記録しています。

港湾別では、第1位:博多港328回(前年第1位:259回)、第2位:長崎港197回(前年第2位:131回)、第3位:那覇港193回(前年第4位:115回)となっています。

  • クルーズの寄港回数及び寄港地別の回数

    出典:国土交通省2016年我が国港湾へのクルーズ船の寄港回数及び訪日クルーズ旅行客について

  • 2010年〜2016年 外国船社が運航するクルーズ船の寄港回数
    順位 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年(速報値)
    港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数 港湾名回数
    1 横浜122 横浜119 横浜142 横浜152 横浜146 博多259 博多328
    2 神戸103 神戸107 博多112 神戸101 博多115 長崎131 長崎197
    3 博多84 博多55 神戸110 石垣65 神戸100 横浜125 那覇193
    4 長崎54 那覇53 長崎73 那覇56 那覇80 那覇115 横浜128
    5 鹿児島52 石垣49 那覇67 東京42 長崎75 神戸97 神戸104
    6 那覇52 名古屋28 石垣52 長崎39 石垣73 石垣84 石垣95
    7 石垣47 宮之浦23 名古屋43 博多38 小樽41 鹿児島53 平良86
    8 名古屋27 長崎21 別府
    【大分】
    34 名古屋35 函館36 佐世保36 鹿児島83
    9 宮之浦25 広島19 鹿児島34 二見
    【東京都】
    29 鹿児島33 名古屋34 佐世保64
    10 東京22 鹿児島18 大阪33 広島26 名古屋30 広島32 広島47
    広島22
    その他319 その他316 その他405 その他418 その他475 その他488 その他693
    合計929 合計808 合計1105 合計1001 合計1204 合計1454 合計2018
    注)2016年の値は、港湾管理者からの聞き取りによる速報値であり、今後変動する可能性がある。

日本における今後のイベント

ラグビーワールドカップの開催

2020年に開催されるオリンピック・パラリンピックの他に、ラグビーワールドカップ2019の開催が予定されており、日本で開催されるラグビーワールドカップ2019の開催都市が次の通り決定されています。

具体的には、ラグビーワールドカップ2019組織委員会にて選定を進め、アイルランド・ダブリンにて行われたラグビーワールドカップリミテッド(RWCL)理事会にて最終承認され、下記12の開催都市が決定している状況です。

開催都市 試合開催会場
札幌市 札幌ドーム
岩手県・釜石市※ 釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)
埼玉県・熊谷市※ 熊谷ラグビー場
東京都 新国立競技場
神奈川県・横浜市※ 横浜国際総合競技場
静岡県 小笠山総合運動公園エコパスタジアム
愛知県・豊田市※ 豊田スタジアム
大阪府・東大阪市※ 花園ラグビー場
神戸市 御崎公園球技場
福岡市 東平尾公園博多の森球技場
熊本県・熊本市※ 熊本県民総合運動公園陸上競技場
大分県 大分スポーツ公園総合競技場
※は連名での立候補となります。新国立競技場では開幕戦、および決勝戦を行うことが決定しています。
消費税増税

日本においては、消費税増税が予定されており、消費税率10%への引き上げを2019年10月まで延期することを正式に表明されている状況です。消費税が増税された場合、訪日観光客においては、免税になることにより2%のメリットが享受されることになるため、Tax-freeを主事業としている当社にとっては、良い影響を及ぼすイベントとなります。

Appendix

訪日外国人旅行消費額

2016年における訪日外国人旅行消費額は次の通りとなり、前年と比較して7.8%の成長を遂げています。

【訪日外国人旅行消費額】出典:観光庁ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/001179486.pdf

費目別購入率および購入者単価

韓国人観光客の購入率においては、菓子類、食料品及び医薬品等が上位となっており、購入者単価においては、カメラ類、電気製品、服類が上位を占めています。次に中国人観光客の購入率においては、化粧品・香水、医薬品及び菓子類が上位となっており、購入者単価においては、カメラ類、服類、化粧品類が上位を占めています。

【費目別購入率および購入者単価(主要国籍・地域別)】出典:観光庁ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/001179486.pdf